使用済みパソコンや故障パソコンを無料で回収・処分する方法
パソコンは消耗品です。使用頻度や使用時間、使用方法、クリーニング頻度などによって差はありますが、パソコンの寿命は5年前後とされています。
実際、5年で使用できなくなることはほとんどありませんが、5年を過ぎると、調子が悪くなったり、故障したり、パソコンのスペックが低くてアップグレードされたOSをインストールできなかったりと、さまざまなトラブルが生じやすくなるのは間違いありません。
それらのトラブルと付き合いながら使い続けても、経験上、10年くらいが限界でしょう。
故障前に新しいパソコンに買い替えることになるのですが、その際に問題になるのが古いパソコンの処分です。
パソコン購入にお金を使っているので、古いパソコンの処分に出費したくないですよね?
そこで、使用済みパソコンを無料で回収・処分できる方法をご紹介するので、ぜひ、参考にしてください。
パソコンを無料で回収・処分する方法
パソコンを分解して不燃ごみとして捨てる
以前は、使用済みパソコンをお住まいの地域の不燃物ごみ回収日に出すことができましたが、燃えないゴミを減らし、金や銀などの希少金属を回収して再利用するため、2001年(平成13年)4月に施行された資源有効利用促進法により、メーカーやリサイクル業者が回収してリサイクルしなければならなくなりました。
したがって、使用済みパソコンを燃えないゴミの日に捨てることはできません。
また、2001年(平成13年)4月から施行された家電リサイクル法により、エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機の4品目もリサイクルしなければならなくなったため、パソコンのモニターも不燃ごみとして捨てられません。
ただし、パソコンのパーツなら不燃ごみとして捨てることが可能です。
このルールを利用して、パソコンを分解してパーツにして不燃ごみとして捨てる方法もありますが、分解する手間がかかりますし、ケガをする可能性もあり、また、リサイクルやエコの精神から逸脱しているので、この方法で捨てるのはやめておいた方が良いでしょう。
もちろん、使わなくなったパソコンパーツを不燃ごみとして捨てることは、全く問題ありません。
パソコンメーカーに回収してもらう
資源有効利用促進法により、パソコンメーカーに使用済みパソコンの回収・リサイクルが義務付けられました。
NEC、富士通、東芝、マウスコンピューター、HP、Dell、ドスパラなど、複数のパソコンメーカーがありますが、GoogleやYahooなどの検索エンジンを使って「パソコンメーカー名 パソコン回収」で検索すると、上位の方にそれぞれのパソコンメーカーのパソコン回収方法が説明されているページリンクが表示されるので、そのページでご確認ください。
流れは、(1)回収申し込み、(2)『エコゆうパック』の伝票が届く、(3)使用済みパソコンを簡易包装して伝票を貼る、(4)郵便局に持ち込みか郵便局に電話して戸別集荷を依頼する、です。
ただし、次の注意点があるので気を付けてください。
パソコンメーカーに使用済みパソコンを回収してもらう際の注意点
- 故障していても回収してもらえる
- 使用済みパソコンのメーカーで回収を申し込まなければならない
- 回収料金は無料ですが、『PCリサイクルマーク』が貼ってない場合はパソコン本体・液晶モニターそれぞれ3,300円払わなければならない
- データは各自で消去。ハードディスクやSSDは回収後に破壊
- ドスパラ等、一部のパソコンメーカーは、ハードディスクとSSD以外は購入時と同じ状態でなければならない(記憶媒体は取り外しても構いませんが、それ以外のパーツを取り外したり、増設した状態は不可)
- ダンボール箱や丈夫なビニール袋を自分で用意して梱包しなければならない
- 回収は郵便局のみ。コンビニでは回収してもらえない
2003年(平成15年)10月1日以降に販売されたパソコンには『PCリサイクルマーク』が貼られていますが、それ以前に販売されたパソコンには貼られていないので、古いパソコンを処分する人にはパソコンメーカーでの処分をお勧めできません。
本体と液晶モニターが別だと、6,600円も払わなければならなくなります。
その場合は、以下の方法を検討してください。
家電量販店に回収してもらう
家電量販店でも使用済みパソコンを回収してもらえますが、次の点に気を付けてください。
家電量販店に使用済みパソコンを回収してもらう際の注意点
- 故障していても回収してもらえる
- 家電量販店によって、無料か有料か異なる
- 『PCリサイクルマーク』なしの古いパソコンでも回収してもらえる
- 持ち込みまたは配送業者(佐川急便・クロネコヤマト)の着払いで届ける
- HDDとSSD以外のパーツが抜き取られたパソコンは回収してもらえない
- 一体型を含む本体のみ無料回収可能で、液晶モニターは有料
- パーツが揃っていれば自作PCも回収可能
- データは各自で消去。回収後に破壊してくれる家電量販店もある
有名な家電量販店のパソコン回収条件は、次のとおりです。
ヤマダ電機 | パソコンは無料、液晶モニターは有料 |
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エディオン | パソコンは無料、液晶モニターは有料 |
ケーズデンキ | パソコンは無料、液晶モニターは有料 |
ビックカメラ | 有料で、パソコンと液晶モニター等を一緒のダンボールに入れられる |
ヨドバシカメラ | 有料で、パソコンと液晶モニター等を一緒のダンボールに入れられる |
以上の通り、家電量販店によって条件が異なるので、あまりオススメできません。
ただし、ヤマダ電機と関係があるインバースネットという会社が使用済みパソコンの回収事業を展開しており、この企業を利用すればパソコンも液晶モニターも一緒に無料で回収してもらえ、さらに、ヤマダポイントが200ポイントもらえます。
使用済みパソコン回収業者に無料回収してもらう
使用済みパソコンをメンテナンスして中古パソコンとして販売したり、使用済みパソコンのパーツを中古パーツとして販売したり、使用済みパソコンをリサイクルして希少金属を集めたりする目的で、使用済みパソコンを無料回収してくれる会社が存在します。
使用済みパソコン回収業者を利用する方法が、一番のおすすめです。
【回収方法】佐川急便による自宅回収、【費用】無料、2箱目から有料
リネットジャパンは、国に認められた唯一の宅配回収業者です。パソコンと一緒に液晶モニターやプリンターも無料で回収してくれます。データは消去ソフトで自分で消去するほかに、有料の『おまかせ安全データ消去サービス』を利用することも可能です。
【回収方法】佐川急便による自宅回収、【費用】無料
ライズマークは、使用済みパソコンの無料回収専門会社です。Windows7以降のノートパソコンとデスクトップパソコン、Macの多くの機種に対応しています。パソコン1台に付き、液晶モニターも1台、無料回収可能です。また、データ消去もしてくれるので安心してください。
【回収方法】佐川急便による自宅回収、【費用】無料
ジャンク品パソコン買取ドットコムは、中古パソコンや壊れたパソコンの買取専門業者です。捨てたいパソコンを無料回収してくれるだけでもありがたいのに、さらに、お金をもらえる可能性もあります。個人情報なしで無料買取査定できるので、ぜひ、ご利用ください。
リネットジャパンで使用済みパソコンを回収してもらう流れ
リネットジャパンのウェブサイトから、回収内容(パソコン台数やその他の回収品の有無など)、回収日時、住所等を入力してパソコン回収を申し込みます。
申し込み後、データ消去ソフトを無料でダウンロードできるので、そのソフトを使って自分でパソコン内のデータを消去します。また、有料でデータ消去を依頼することも可能です。
縦+横+高さの合計が140cm以内のダンボール箱または厚手の紙袋を用意し、パソコンや付属品、モニターを入れます。緩衝材は不要です。ダンボール箱はホームセンターや事前配送で購入できますが、ドラッグストアなどでタダでもらうと良いでしょう。重さ20kg以内でなければなりません。
佐川急便が自宅まで回収に来てくれるので、梱包した使用済みパソコンをお渡しください。配送伝票への記入は必要ありません。
使用済みパソコンの回収処理が完了したら、メールで通知があります。
小型家電回収ボックスに投入する
小型家電(ノートパソコン、携帯電話、デジタルカメラなど)に含まれている希少金属をリサイクルするため、2013年(平成25年)4月1日から『小型家電リサイクル法』がスタートしました。
それに伴い、役所などに小型家電回収ボックスが設置され、小型の家電はこのボックスに投入することで処分することが可能です。
ただし、次の3つの問題があります。
- 小型家電回収ボックスの設置場所が限られている
- 小型家電回収ボックスの投入口の大きさが自治体によって異なる
- 「パソコンは不可」「ノートパソコンのみ」「入ればディスクトップパソコンの本体も可」など、各自治体によって回収内容が異なる
- 自分で持って行かなければいけない
1~3は事前に調べておかないと、その後、使用済みパソコンを持って帰らなければならなくなるため、注意してください。
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