WordPressカスタムカラーの停止
カスタムカラーはcssファイルに手を加えることなく各部の色を変更できるので、ウェブサイト制作初心者の方にはとても便利な機能ですが、次のような問題があります。
cssファイルでカラー変更できない
『親テーマstyle.css』 < 『子テーマstyle.css』 < 『カスタムカラー』という優先順位であり、カスタムカラーはあらかじめ変更できる箇所が定められているので、『style.cssファイル』を変更しても反映されません。
カスタムカラーの設定がヘッダー情報に出力される
SEO対策や更新のしやすさなどを考慮して、cssは別ファイルにすることが一般的ですが、カスタムカラーは直接phpファイルに出力されます。
これらの問題があるので、ウェブサイト制作経験者の中には、カスタムカラー機能を使わずにcssで色変更したいとお考えの方もいると思います。
そこで、カスタムカラー機能の停止方法について説明いたします。
直接、style.cssで色変更することにより、より自由なカラーリングができるのでおすすめです。
(1)functions.phpをコピーする
改造に失敗して元に戻せなくなるといけないので、必ず『functions.php』をコピーしてください。
phpはプログラムファイルなので、少し間違えただけで真っ白な画面が表示されます。
既にカスタマイズ済みの『functions.php』の改造に失敗した場合、それまでのすべての作業が無駄になってしまうので、どんな小さな作業を行う場合でも保険としてのコピーは徹底しましょう。
(2)functions.phpを開く
ドリームウィーバーやTeraPadで『functions.php』を開いてください。
メモ帳でcssファイルやphpファイルを開いて変更してはいけません。エラーの原因となります。PHPやCSSに最適のテキストエディタを参考にしてください。
(3)カスタムカラーを出力しない
//改造前 add_action('wp_head', 'flashworks_customize_css');
//改造後 //add_action('wp_head', 'flashworks_customize_css');
508行目に上記のコードがあるので、先頭にスラッシュを2つ重ねてコメントアウトしてください。
削除してもいいのですが、これだけでカスタムカラーのcssは出力されませんし、再び使用する場合のことも考慮してこの対応でいいでしょう。
//カスタム背景 add_theme_support('custom-background', $custom_background);
なお、上記は背景色をカスタマイズするためのコードですが、WordPressで使用することが推奨されているので削除しないでください。
(4)部分的にカスタムカラーを使いたくない場合
「便利なのでカスタムカラー機能は使いたいけど、この機能に含まれているパーツひとつの色をcssで設定したい」というときもあるでしょう。
しかし、カスタムカラー(ベースカラー)では複数のパーツの色をまとめて出力するようになっているため、ピンポイントで色を変更できません。
例えば、検索ボタンの色を変えたい場合は、『外観 » カスタマイズ » カスタムカラー » ベースカラー』で設定しますが、望まない『ページトップへ戻るボタン』などの色も変わってしまうのです。
『style.css』 < 『カスタムカラー』の関係のため、『style.css』を変更しても反映されません。
そこで、その場合は、『functions.php』のcss出力部分のコードから、該当するクラスを削除する必要があります。
447行目の//collor outputを見つけてください。
#page-top a | ページトップへ戻るボタン |
---|---|
.pagination a:hover | ページ送り(マウスオーバー) |
.pagination .current | ページ送り(現在のページ) |
.tagcloud a | タグクラウド(ウィジェット) |
.searchform input[type=”submit”] | 検索ボタン |
.searchform input[type=”text”] | 検索フォームのフレーム |
上記を参考にして、クラス名を削除し、『style.css』で同じクラスの設定を変更すればピンポイントでカラーを変えられます。
その下にはその他のクラスも設定してありますが、追加や削除をして思い通りの仕様に変更することも可能です。
ぜひ、試してみてください。
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